Agency for Cultural Affairs, Goverment of Japan

Haneda Airport

世界中で親しまれている「花火」は、日本において江戸時代以降、国内各地の地域文化とともに発展し、日本を代表するモチーフとして確立されてきました。アーティストの島田清夏は、グローバルかつローカルでもある「花火」という表現を通じ、歴史や思想、美意識など、様々な概念が共存し合う複雑な日本文化の本質を探求します。

本作では、「鎮魂」と「祭り」の両面において発展してきた花火大会に着目しています。コロナウイルス感染症の影響を受け、2020年を通じ国内で開催されなかった花火大会の時間的・地理的データの分析をベースに、実際の花火を打ち上げ、失われてしまった花火大会のための花火、そしてありえたかもしれないもうひとつの世界を想起させる花火を創ります。展示は段階的に形態を変化させ、制作過程やデータシュミレーションによる映像作品と、打ち上げた後に残された花火の筒などの部品や、撮影された映像データなどによって構成されるインスタレーション作品が順を追って展開されます。

花火デザイナーとしても活躍する島田が、歴史的・文化的背景の考察をもとに、花火の持つ様々な側面を対比させた世界観を創りあげます。

展示場所:1月19日- 5月30日 羽田空港 第2ターミナル 2階マーケットプレイス

Exhibition theme

“Transcending Prayers”

花火 島田 清夏

おとずれなかったもう一つの世界のための花火

Artist's Comment:
2020年から2021年にかけて、多くの人が集まる行事や祭りの殆どがキャンセルされました。本作は、それら中止となった花火大会およそ1300のデータを元に、実際に花火を揚げ、その観客不在=「見られなかった」花火映像とその際に使用された花火の筒を用いて再構築された作品です。この数年で置き去りにされた私たちの心に「おとずれることのなかったもう一つの世界のための花火」を灯すことができたらと思います。

花火
Artist
  • 島田 清夏
    Photo: Utsuki Nishi
    日本大学藝術学部映画学科卒業、東京藝術大学大学院後期博士課程在籍。 映像やインスタレーション作品を中心に作品を発表する。大学在学中に花火と出会い花火の持つエネルギーに魅了され、花火ショーデザイナーとしても活動。花火を構成する要素、身体性、火薬学、文化や歴史的背景等、様々な角度で領域横断的にリサーチし、再構築することで、新たな気付きや問題を浮き彫りにすることを試みている。 花火の他、火・雷・放射線、水といった現象をモチーフにした作品を制作。国内外の花火大会に花火ショーデザイナーとして参加。
    Photo: Utsuki Nishi

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