Agency for Cultural Affairs, Goverment of Japan
Creator’s Voice 工芸 × 水江未来

九州の伝統工芸の発展を、曼荼羅に込め

水江未来は制作にあたり、九州の4つのエリア(福岡・長崎五島・熊本・鹿児島)を巡り、伝統工芸に対する理解を深めた。今回、水江は抽象アニメーションを用いて、4つのエリアの工芸品の「模様」をモチーフとした立体作品を制作する。視察ツアー後、作品制作にあたっての思いや予定する作品のアイデアを聞いた。 

ー現地視察を通じて、印象に残ったことを教えてください。

博多織(福岡)、バラモン凧(長崎五島)、山鹿灯籠(熊本)、薩摩切子(鹿児島)と、各地の伝統工芸を視察しました。博多織の工場で見た機織り機は息を呑む迫力でしたし、山頂から上がったバラモン凧が青空を泳ぐ様子は神秘的でした。また、山鹿灯籠や薩摩切子など、伝統を守りつつ新しい表現にチャレンジする作家さんからうかがったお話も刺激を受けました。

博多織で知られる西村織物の工場を見学する水江
長崎五島でバラモン凧をあげる水江

ー制作予定の作品について教えてください。

作品は、自分がこれまでやってきた抽象アニメーションの表現で、各伝統工芸の模様の発展をイメージして描く予定です。大きな曼陀羅の像のなかに複数のモニターを埋め込んで、アニメーションが表示される立体物をつくります。空港内に設置されるので、遠くから見てもインパクトがあり、かつ異質感を演出できるようなパブリックアートを目指したいです。

水江による作品展示イメージ

映像を埋め込んだ立体作品をつくるのが初めてでワクワクしています。空港では足早に通りすぎる人も多いと思うので、短い時間で見る人の心を掴むことができるよう、これまでやってきた、短い尺で見せるGIFアニメの表現をうまく応用したいと思います。作品を設置した空間がインパクトのある場所になり、空港内の待ち合わせスポットになればと思っています。

水江による各工芸品をモチーフにした映像のデザインイメージ(左上:博多織、右上:バラモン凧、左下:山鹿灯籠、右下:薩摩切子)

Profile

水江未来
1981年福岡県生まれ。「細胞」や「幾何学図形」をモチーフに、ノンナラティブな表現を生み出す、アニメーション作家。見る者の目を奪う独特な抽象アニメーションで知られ、インディペンデント・アニメーションやMVなどを幅広く手がける。世界4大アニメーション映画祭(アヌシー・オタワ・広島・ザグレブ)すべてにノミネート経験があり、代表作『MODERN No.2』は、ベネチア国際映画祭でワールドプレミア上映され、アヌシー国際アニメーション映画祭で音楽賞を受賞。『WONDER』は、ベルリン国際映画祭でワールドプレミア上映され、アヌシー国際アニメーション映画祭でCANAL+Creative Aid賞を受賞した。現在は初の長編アニメーション『水江西遊記(仮)』の製作の準備に入っている。
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